2016年1月6日水曜日

NGOとは


 

 ナイロビに戻り、帰国まで間もなくとなりました。平均九時間のブシア‐ナイロビ間バス移動も4度目となれば慣れたものです。できれば経験したくないけど、、。今回はシャトルバスではなくミニバンを使ってみたけど割と快適でした。早く着いたし。クリスマス~ニューイヤーシーズンは大手バス会社は予約でいっぱいなので、台数と時間も比較的融通の利くミニバンもおすすめです。

ネット環境下に戻ってきて、自分のブログの更新量があまりにも少ないのを反省し、残りわずかな研修期間ですか、しっかり文字化して残したいと思います。溜まっていた下書きをまとめて更新することをお許しください、、。

 

オフィスに関して研修を通して感じた事。

プロジェクトの効果・活性化を求めようとする姿勢の低さやスタッフ達のプロ意識の低さみたいなものは少なからずあると思います。これはNGOだからなのか、それともケニアの特にスローな農村のオフィスだからなのかはっきり言えませんが、、。受益者に対してどれだけ影響を及ぼせたかではなくまず「NGOとしてこんなことをやった」という事が一番で、効果は二の次になっている印象を受けました。

けどこう感じるのもNGOというものに勝手なキラキラしたイメージを持った自分のフィルターを通して考えているからかもしれません。日本ではどちらかというと草の根的な、自らの仕事に使命感を持って働いているイメージがあるNGOですが、ここブシアにおけるADEOというのは、日本人にとってのNGO職員とはまた違ったイメージを持たれている気がします。

ADEOスタッフはどちらかというとオフィス勤務が出来てスマフォをもってて身ぎれいな、比較的高所得な層と認識されている印象です。しかも謎のムズングインターン生(私)まで受け入れてるし。コミュニティに出て行ってセッションを行うと、少なからず「どうしたらあなたの団体にやとってもらえる?給料はどれくらい?」と聞かれたりしました。

 

ADEOの現在のプロジェクトはHIV/AIDsの要望啓発教育に関するもので、内容としては日本の保健体育の性に関する授業みたいなもの。これをコミュニティベースで行うんだけど、「ぜひ参加したい!学びたい!」という女の子達や保護者が自然と集まるわけもなく、店番をしなきゃならないお母さんや子供の世話をしなきゃならない年頃の女の子など、暇そうに見えても皆それなりにやることが有るわけです。そんなわけでセッション後に参加者全員にサイダーを配ることを約束して参加者集めをするわけですが、セッションやHIV検査を受けずにサイダーだけ飲んで帰っちゃう子もいたりと一筋縄ではいかないのです。でもサイダーの効果はかなりあると見えて集まるところではめちゃめちゃ集まります。日本で献血してアセロラジュースもらえるみたいな感じ、、とはまた違うと思うけど。そのほか参加者名簿も記入しなければならないのですがこれもまた子供の歳や学校の情報など適当、、。

ADEOスタッフ「子供いないの?じゃあ親戚や身の周りに12歳くらいの子いない?」

保護者参加者「いた気がする、、。」

ADEOスタッフ「どこの学校行ってる子?」

参加者「えーと、、。」

ADEOスタッフ「○○スクールじゃない?そうでしょ。はい○○スクールね。OK.。」

みたいな。

でもセッションを通して少しでも自分の将来や男女関係・親子関係について顧みる機会になっているのは確かだし、こうした教育をコミュニティに伝えるためのファシリテーター育成なんかはとても意味の有る事だと思う。だからこそもっと形式だけじゃなくもっと彼女たちの生活に入り込めるような有効な手段について考えるべきだしもう少し積極的に働けばいいのにと思ってしまう。

プロジェクトだけでなく出勤簿も改ざんしまくり。オフィスのネット回線工事も始まったことだし、タイムカード的機能のある出勤ソフトでも導入したらいいかもしれません。年間ミーティングでも“幽霊従業員”について言及されてたし、もう見抜かれてはいると思うんだけど。でもそんなのを導入した所で後から「この日はフィールドに家から直接向かった。」とか言ってどうせうまくいかなそう、、。

研修期間中、色々突っ込んだり、これはちょっといい加減すぎじゃない?とか話したり提案したりしてきましたが、真剣に聞いてもらえず「こういう小さい所から汚職は始まっているんだ!」とかなんとか私がピーピー騒いでスタッフにゲラゲラ笑われるのが常という。

「やった方がいいかもしれないけど、やらなくてもまあいいじゃん」というラインで人を賛同させて変えることは難しい。とりあえずこれらを含む問題点・改善点をまとめた報告書を作成中。

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